物件は、甲斐市にある築169年(2018年当時)の古民家。その家は、代々オーナーやそのご先祖が住み継ぎ、守ってきた家であり、現オーナー様も活用方法を検討していた。
「スペースを持て余して勿体無いから、誰かに使ってほしい」「せっかくだから、地域に開かれた場所にしたい」という相談からプロジェクトはスタートした。
プロジェクトのコンセプトは「過去を未来へと繋ぐ」という視点であり、空き家再生の仕方として、特徴的だったのが、アートとの融合を行った点であった。“縫う”ことを表現手段とするアーティスト・柵瀬茉莉子(さくらいまりこ)さんとコラボレーションをし、古民家に眠っていた「蚊帳」にいくつもの花びらや葉っぱを縫いとめ、ここにしかない蚊帳を完成させることで、建物の「顔」とした。内装は、近所の方を集めてDIYで漆喰塗りを行い、オープン前から様々な方にお越しいただき、賑わい溢れる場所となっていった。
約半年間に渡るリノベーションのあと、「蚊帳の家」と名付け、イベントスペース&オフィスとして、新たな命が吹きこまれた「蚊帳の家」は、地域に開かれた場所とすることができた。

「蚊帳の家」のリノベーションは 私の生家だった築170年の古民家 を「どのように活用するか?」の相談から始まりました。
SHOEIさんには リノベーションの工事と蚊帳を使ったアートを絡めたイベントを行うことで サポーターと呼ばれるボランティアの人たちの力を借りて「口コミで繋がりをひろげる」方法を提案して頂き そのコンセプト通りに現在も繋がりがひろがっています。
リノベーションの予算としては、私が使える工事資金を最初に提示して、その予算内ですべてを完結してもらう約束を行い、その通りに完成をしました。
インテリアも含めてすべてをSHOEIにお任せをしたことが「みなさまに愛されるコミュニティスペース」になったのだと思います。